覘き小平次 [MY図書館]
『嗤う伊右衛門』で、斬新なお岩像を創出した京極夏彦が、ふたたび名作怪談を現代に蘇らせた意欲作。オリジナルは、1803年(享和3年)に出版された山東京伝の読本『復讐奇談安積沼』(ふくしゅうきだんあさかのぬま)である。
京極夏彦さんの作品はこれで2作目です。京極さんと怪談とのつながりがようやくわかってきました。
主役は地味で果てしなく気味悪く、恐ろしい出来事ばかりがやたらと出てくるお話ですが、なぜかどんどん引き込まれてしまう。ただの怪談話ではなく、人間や人の生き方の一つが描かれていて、読後感はおだやかです。不思議です。
毎日少しずつ読み進めました。時間はかかりましたが、お話一章ずつ登場人物の名前が付けられていて、その人物が主にお話が語られているので、ちょこちょこ読むのにはよかったです。
コメント 0